谷中 七面坂
国内外からの観光客で賑わう「谷中」にある坂です。
台東区と荒川区の区境になっている坂で、近隣の歩行者や観光客は、すぐ脇の階段「夕やけだんだん」を利用することが多いようで、平日の昼間は往来もあまり多くなく、のんびりと静かな雰囲気。
坂のすぐ隣に長明寺さんの境内があるのも静かな理由かもしれません。
とはいえ、千駄木・谷中と、日暮里駅脇の御殿坂から東日暮里方面を結ぶ抜け道のようになっていて、車の往来もたまにあるので谷中散策、谷根千散歩で訪れている方はお気をつけ下さい。時々、くの字型の坂道を自転車もスゴいスピードで降りてきます。
その昔は「夕やけだんだん」の階段はなく、人の行き来はもっぱらこの坂が利用されていたとか。
江戸時代には「谷中」は葉生姜の生産が盛んで、上質な生姜は「谷中生姜」と呼ばれて持て囃されていたそうですし、明治に入って30年が過ぎた頃でも一帯はまだほとんどが田畑で、現在の夜店通りから、根津神社まで見渡せたといいますから、隔世の感があります。
散策しながら、今のグルメや買い物を楽しみつつ、神社仏閣、旧家、史跡など、昔の面影を探すのも楽しく、それこそが谷根千の魅力である気がします。
ちなみに、「七面坂」の名は、坂を上って北側にある「宝珠山延命院(ほうじゅさんえんめいどう)の七面堂に由来するそうです。🐈⬛
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